各国でリメイクされたイタリア映画「おとなの事情」鑑賞感想文:スパイシーな大人のコメディ

このサイトはアフィリエイト広告を利用しています

2016年公開イタリアのコメディ映画「おとなの事情」。数々の映画賞にもノミネート&受賞、高い評価を得ているこちらの作品、緊張感漂う中繰り広げられる予想のつかない展開にすっっかり入り込んでしまいました。そんなこんなで感想なんかを。

さて皆様いかがお過ごしでしょうか、転です!!

てなわけで今回は映画「おとなの事情」のお話。
なんと世界18カ国でリメイクされており、日本でも「おとなの事情 スマホをのぞいたら」のタイトルで2021年1月に公開されています。
のですが今回は原作についてつらつらと。

あらすじなどのネタバレはございませんが、まっさらな状態で観たいんじゃあという方はご注意をば。

よろしければ、ごゆるりと。

「おとなの事情」鑑賞感想文

ある月食の夜、年頃の娘を持つ夫婦ロッコとエヴァの家に、ロッコの幼なじみで親友のレレとコジモとペッペ、そしてレレの妻カルロッタとコジモの妻ビアンカが集まり、夕食会が開かれる。 たわいのない会話で盛り上がる中、エヴァの提案で7人の男女は互いに秘密のないことの証としてスマートフォンにかかってきた電話や届いたメールやメッセージを公開し合うゲームを始めることになるが、次第に7人の隠された姿が露呈していく。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

別にやましいことがなくてもなんとなくスマホを見せ合うって積極的にはしたくない感じですが、よくそんな遊び思いつくよね!!!恐ろしや。

てなわけで早速感想をば。

ハラハラ過多!辛口なコメディ

スマホ見せ合いゲームを契機として、仲間同士の軽口の中に徐々に織り込まれる 不信感を孕んだ言葉のチラ見せがだんだんと緊張を高めていきます。そしてそんな緊張を緩和するかのようにまた軽口。
この配分が会話としてのリアリティ・臨場感があって、この序盤のやりとりがなかなかハラハラドキドキさせてくれます。
すれ違いコメディ的要素もあり、思わず笑ってまう場面も。
てなもんで面白成分ももちろんありますが、印象としてはハラハラ成分が多めな感じですね。
というか、大人な会話劇ブラックコメディは国が違うと見方が難しいよー。笑いどころの感覚が掴み難さあるある。グローバルとは程遠い人間だから……。
ある意味、それぞれの国の感覚でリメイクされる事象に納得かもです。
とはいえ爆笑したくて鑑賞したわけではなしなので十二分に面白かったです。

おとなであるってむつかしい!

夫婦間、嫁姑、子どもとの関係、はたまた社会との問題などなど、それぞれ大人だからこその諸々を抱えています。
どんどん露わになっていくそれぞれの事情にもドキドキ。
しかし「おとなである」ということが事をややこしくしている部分もあるのでは。素直に気持ちを伝え合い、話し合うことをおろそかにし、隠すこと・繕うことでやり過ごす。だから蟠ったものが表に出た時にどうにもならなくなるのでは。
とか思いながら観ていた自分は、「わたしまだ子どもなのね」と言わざるを得ないのでした。
やり過ごし切ることが真髄なのね

終盤の怒涛の展開、からのラストは必見

まーー怒涛
えっそこでお前……まさかお前も!?えっ泥沼やんけ!!!
みたいな。恐ろしい。そしてどんどん終盤にいくにつれて暴かれるそれぞれの秘密や胸のうちも重たいものになっていきます。
気持ちいいくらいにたたみかけるやん。
とか散々ハラハラさせといてーのオチは秀逸。印象が一気に変わりました。
哀愁と余韻を強く残して終わっていく物語、これは必見

おとなの事情 [DVD]

価格:3,862円
(2021/9/7 10:29時点)

配信→


おわりに

てなわけで最後までご覧くださり ありがとうございました!!

この登場人物ほどには抱えているものはなくとも、そこそこ年齢を重ねていれば多かれ少なかれ共感する部分はあるかもですね。それがよいかどうかは別のこととして。

兎にも角にも、よく練られた大変面白い作品なので、機会があればぜひどうぞ。

では今回はさらば!!!