映画「永遠の僕たち」鑑賞感想文!:死を軸にうつくしくロマンスと心の成長を描いた傑作

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2011年アメリカの映画「永遠の僕たち」。切なく哀しい、でもうつくしく少しコミカル。なんとも絶妙なバランス感覚で描かれる死のお話でした。

てなわけでいかがお過ごしでしょうか、転です!!

今回は映画「永遠の僕たち」について。
普段は恋愛ものは観ないうえに所謂「難病もの」は敬遠しがちなのですが、今作は内容を知らずに雰囲気だけ観て あっよさそう観よう と視聴。途中でコレ病気のアレか!!と気づくといったしまつ。
だったのですが、結果めっちゃ面白かったです。
概要知らずに観て良かった……

というわけで、ロマンスが好きな方も、心の成長物語が好きな方も、難病ものが好きな方もちょっと苦手な方にもおすすめな一作でした。のでそんな感想をばつらつらと。

よろしければ、ごゆるりと。

映画「永遠の僕たち」鑑賞感想文!

両親を交通事故で亡くし、自身も臨死体験をした主人公の少年、イーノック(ヘンリー・リー・ホッパー)は、以来自分にだけ見える特攻隊員の亡霊ヒロシ(加瀬亮)だけを友人に、学校にもいかず引きこもり気味に暮らしている。趣味は、見ず知らずの他人のお葬式に紛れ込んで参列すること。
ある日、いつものように「葬式ゲーム」に訪れた際、参列者の少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)から声をかけられる。徐々に距離を縮める2人だったが、アナベルから実は病気で余命いくばくもないことを告げられる。残された時間、死へ向かう準備を手伝うというイーノック。充実した毎日を送る2人と、それを見守るヒロシだったが……。

といった内容!!

監督はガス・ヴァン・サント氏。ドラッグストアカウボーイ、グッドウィルハンティング、エレファント、MILK etc……の映画作品のみならずレッチリなど有名アーティストのmvも手がけているお方。ヒューヒュー!
主演のヘンリー・リー・ホッパー氏は、アメリカの俳優であり監督としても作品を生み出すデニス・ホッパー氏の御子息です。いい役者さんだと思ったけど他にあまり出演されてないぽい?
ヒロイン役はティム・バートンのアリス・イン・ワンダーランドでおなじみ、ミア・ワシコウスカさん。かわいい。とにかくかわいい。
重要な役どころで加瀬亮さんも出演されてます、この方ほんと作品によっていろんな顔を見せてくれますね……!!

では早速感想をば!!!

切ない、けど悲壮感のない爽やかさ

「死」という重たくとらえてしまう事柄が中心に横たわる映画にもかかわらず、全体的に爽やかな雰囲気ですすみます。
いちいち映像がうつくしいのと、ヒロインであるアナベルの無邪気さ・可憐さも一役買っている気はします、カワイイ……名画みたい……。
また、根底に「死が結びつけた3人」ということがあるので、独特なやり取りが繰り広げられてちょっと面白いです。普段の会話もですが、諍いの時も。
イーノックとアナベルの痴話喧嘩、ヒロシとの喧嘩、その中身って死への姿勢の違いが発端だったりします。シーンとしてはシビアなシーンなんですが、なかなかない喧嘩の仕方なので不思議な気持ちになる……。でも勿論このあたりが深くて、めっちゃいいシーンでもあります
特にヒロシとの喧嘩なんかは戦争のことも絡んでくるので、取り上げ方によってはもっともっと、いくらでも重厚になるのですが、これを友人としての距離感がほどよい感じに仕上げられています。
それぞれに抱えている背景はかなりつらめですし、胸が締め付けられる場面がないことはないんですけど、重苦しい悲壮感なく、しかし軽々しくもなく描かれているのが素晴らしかったです。
絶妙。

三者三様の、再生の物語

死から取り残されたイーノックと、死にゆくアナベル、時代のために死んだヒロシ。それぞれが死とどう向き合って、前を向いていくのか?というのが核の物語。
だからこそ、出来事はほどほどに、あくまでそれぞれの心情を大切に扱われているというか。
主人公イーノックの心の内については、特に丁寧に描かれていた印象。いいなーと思ったのが、現実で人を知っていく過程のように掘り下げられていくところ。はじめは「ちょっと変わった子」という部分がフューチャーされているのですが、物語が進むにつれ段々と背景や彼の深いところにある気持ちが現れてきて、よりハッとさせられます。このあたりも見どころの一つかも。
アナベルとヒロシについても、言葉の端々や画的な部分で彼らの複雑な想いを表現されています。
それぞれの死生観や苦しみ、変化を見守って、たどり着くラストシーンには幸福感あり。必見です。
ほんまこのために観てきたなって感じでした。


特攻隊員設定もいいところで活かされててギャン泣きでした。ぜひどうぞ。

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おわりに

さて最後までご覧くださり、ありがとうございました!!

あらすじだけを読んでいたら多分手が伸びなかった作品でしたが、やっぱ映画は観てみないとわかりませんねー。情報よりフィーリングを信じようと思った今日この頃でした。概要だけで知った気になったらよい作品との出会いを逃してしまうかもかも。コワヤコワヤ

兎にも角にも今回はさらば!!